節分の恵方巻き、1998年にコンビニで全国発売されて以来、すっかり定着しました。何か縁起ものなんだろうぐらいの知識のまま、言われるがままに恵方巻を食べていました。毎年家族で同じ方向を見て、シーンとした中で黙々と食べてきました。果たして我が家の食べ方は、正しかったのでしょうか。
恵方巻きの食べ方 方角ってどうやって決まるの?
恵方巻きは「恵方」を向いて食べます。
その恵方、実は、4パターンしかありません。
やや南とか、やや東とかついているので、いかにも事細かく毎年方角が決められているというイメージがありますが、4つだけです。
その方角に向かってことを行えば「万事に吉」とされています。
歳徳神(としとくじん)の由来は諸説ありますが、とても美しい姫神で、何事にも神秘的な作用を及ぼすと言われています。
いる場所が「恵方」と呼ばれるにふさわしい神様です。
恵方の決め方
恵方は、その年の「十干(じっかん)」で決まります。
古代中国で考えられ、日本に伝えられた。十二支と合わせて干支(「かんし」または「えと」)といい、暦の表示などに用いられる。五行に当てはめて、2つずつを木(もく、き)・火(か、ひ)・土(と、つち)・金(こん、か)・水(すい、みず)にそれぞれ当て、さらに陰陽を割り当てている。日本では陽を兄、陰を弟として、例えば「甲」を「木の兄」(きのえ)、「乙」を「木の弟」(きのと)などと呼ぶようになった。「干支」を「えと」と読むのは、この「兄弟」(えと)に由来する。
wikipedia
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸
これら10種類が十干です。
10種類あるにも関わらず、ありがたいことに歳徳神(としとくじん)は、4カ所にしかいきません。
十干で表記すると、普段使い慣れていないものでわかりにくいです。
これがまたうまいことに、西暦の下一桁の数字で判別が可能です。
- 甲 → 4
- 乙 → 5
- 丙 → 6
- 丁 → 7
- 戊 → 8
- 己 → 9
- 庚 → 0
- 辛 → 1
- 壬 → 2
- 癸 → 3
と、置き換えて判別することができます。
そして、
十干 | 西暦下一桁 | 方角 |
---|---|---|
甲・己 | 4・9 | 東北東やや東 |
乙・庚 | 0・5 | 西南西やや西 |
丙・辛・戊・癸 | 6・1・8・3 | 南南東やや南 |
丁・壬 | 2・7 | 北北西やや北 |
この4つの方角が、「恵方」ということになります。
5年後は同じ方角が「恵方」です。
歳徳神、ありがたいもんです。
みんなが迷わないように、簡単に覚えやすいように、4カ所に絞ってくれています。
方向オンチにも優しいです。
恵方巻きの食べ方 作法って
福の神様のいる方角、「恵方」を向いて食べる恵方巻き。
神様が絡んでいるので、それなりの作法があるような話は聞きます。
恵方巻きの食べ方
- 一人につき一本の太巻き寿司を食べる
- その年の恵方を向いて食べる
- 食べ始めたら、食べ終わるまで一言も喋ってはいけない
- 願い事をしながら無言で残さず食べきる
- 目を閉じて食べるともされている
ということです。
point恵方巻きが巻き寿司なのは、「巻く」ということで「福を巻き込む」point「切らずに食べる」のは、「縁を切らないように」
point喋らずに食べるのは、口から「福が逃げないように」
という意味が込められています。
その一方で、
「笑うと福がやってくる」として、笑いながら食べるという声もあります。
春が来るのに障害となる”金気”を「笑い」という”火気”で滅ぼす(火剋金)という趣旨で「笑いながら食べる」という人もおり・・・
wikipedia
「笑いながら食べる」と「食べ終わるまで一言も喋ってはいけない」。
全く反対です。
笑いながら怒るみたいで難しいです。
整理してみると、
- 太巻き寿司一本を
- 恵方を向いて
- 願い事をしながら
- 一言も喋らないけれども
- 笑顔で
- 目を閉じて
- 一気に食べきる
ということになります。
う~ん、どうだろう。
恵方巻きの食べ方 笑いながらにしましょうよ
我が家のモットーは、「笑う門には福来たる」です。
苦しいことがあっても、笑った方が福は来ると思っています。
ものすごいピンチに陥っても、笑っていられる人ってカッコイイと思っています。
それもあって、どんなに遅くなっても特別な予定がない限り晩ご飯一緒に食べて、そして必ず笑います。
今日1日の出来事や、ネットで知ったことや、近所のお店のことなど、何かしらで必ず笑います。無理してでも、ひと笑いします。音程外したハミングとか放り込んででも、ひと笑いします。
そんな一家の節分の晩ご飯。
ここ何年か、恵方巻きを食べる時は、無言で恵方を向いて食べていました。
普段ゲラゲラ笑いながらの晩ご飯が、せっかくの節分におとなしくなってしまう。
なんかイヤな感じしていました。
しーんとした中を、太巻き一気に食べるなんて、軽い罰ゲームのような気もしていました。
「笑いながら食べる」と「食べ終わるまで一言も喋ってはいけない」
この2つの説があるという時点で、ゆるい判断してもいいように感じます。
- 太巻き寿司一本を
- 恵方を向いて
- 願い事をしながら
- 一言も喋らないけれども
- 笑顔で
- 目を閉じて
- 一気に食べきる
これを全部やっていたら、
▶のどづまりしたときに、お茶も飲めない▶目を閉じているから、醤油もつけられない
▶ダイエットの真っ最中の場合、炭水化物の摂りすぎだ
▶何より晩御飯の食卓が静かすぎて不気味だ
というマイナス要素にぶつかります。
節分は、春を迎える立春の前日です。
すぐそばまで希望の春がやってきているというのに、ムスっとした晩御飯はなんかイヤな感じです。
全く反対の説があるのであれば、都合の良いように解釈して春を迎えたいものです。
「恵方を向いて、恵方巻きを食べる」
それだけで、他の縛りは考えなくていい。考えるなら、都合の良いように考えることにする。これでいいように思います。
「無言でのどづまりしながら目を閉じて醤油もつけられずに巻き寿司を食べる」
そんな罰ゲームを受けている人の顔が、全国で一斉に福の神の歳徳神に向けられる。
歳徳神、いい迷惑だと思うんですけどねぇ。せっかく福を分けてくれる神様なのに、のどづまりしてる顔を向けるのは申し訳ないような気がします。
苦しそうな顔していないと、福を分けてくれないってことですかね?
そんなドSな福の神じゃないと思います。きっと笑っている人に、福を分けてくれると思います。
笑う門には福来たる
ですから。
まとめ
巻き寿司好きなので、節分に恵方巻きは食べます。
ただ、笑いながら食べます。
醤油もつけます。
途中でお茶も飲みます。
恵方だけは向いて食べます。
笑う門には福が来ます。