インフルエンザ、感染力が厄介です。気をつけていても、環境によっては貰ってしまうものです。中にはインフルエンザに気づかないで出勤してきて、撒き散らしてしまうってツワモノもいます。鈍感すぎるのも困りモノです。
インフルエンザの症状 違いってなに?
インフルエンザの症状と風邪の症状の違い
発熱
大きな違いは発熱です。
風邪が、だんだん熱が上がって、37.5℃くらいまでしか上がらないのに対して、
インフルエンザは、あっという間に38℃を越えます。
午前中ピンピンして働いていたのに、午後あっという間に症状が悪化します。
昔、肉体労働の現場で働いていたとき、見事な連鎖を目撃したことがあります。
午前中に一人が発症して早退し、午後に同じ時間に休憩を取っていた人の熱が上がりました。
さらにその日の作業終了時間に、もう一人の同じ時間の休憩の人が「なんかオレも熱っぽいかも」と。
翌日から、同じ休憩時間の3人、インフルエンザで休みました。
あっという間に
高熱の3人です。
関節痛、筋肉痛
風邪の自覚症状が、
- 鼻水が出る
- 咳が出る
- 喉が痛い
インフルエンザは、
関節痛、筋肉痛の症状が襲ってきます。
全身が凝り固まってる感じになり、歩くのもだるくなってしまいます。
風邪の症状も出ますが、インフルエンザの場合、強く感じるのは関節痛、筋肉痛の方です。
インフルエンザの症状 型の違い
インフルエンザウイルスには、A型・B型・C型の3つがあります。
現在流行の中心となっているのはA型とB型です。
A型
症状が重く、感染力が強いのが特徴です。
「香港かぜ」や「スペインかぜ」などのように、大勢の死者が出る程の世界的な大流行が起こることもあります。
10年から40年に1回の周期で、新型インフルエンザが登場します。多くの人が免疫を持っていないため、患者の重症化や、大流行へと発展することがあります。
2009年に世界中で流行した新型インフルエンザは、「A型、H1N1亜型」というものでした。豚由来のウイルスが変異したもので、ヒトからヒトへと感染するようになったものです。
新型インフルエンザの情報は、厚生労働省のホームページに掲載されます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html
B型
A型よりも症状が比較的軽く、限られた地域で流行するケースが見られます。
突然変異を起こさないので、大流行するということはありません。
一度発症すると二度目は発症しにくいと言われています。
C型
鼻かぜ程度の軽い症状ですむことが多いウイルスです。
多くの人が免疫を持っています。
インフルエンザの症状 チェックするポイント
インフルエンザチェックリストです。
- 急に38℃以上の熱が出た
- 全身の筋肉、関節が痛い
- 全身がだるい
- 頭痛がある
- 喉が痛い
- 鼻水が出る
- 咳が出る
- 周囲にインフルエンザを発症した人がいる
- 乾燥している部屋で過ごす時間が長い
- 寝不足だ
- 通勤、通学電車などの人混みを毎日のように通る
- そういえばここ2,3日、帰宅後うがい手洗いを忘れてごはんを食べてしまった
この中で、
check急に38℃以上の熱が出た
check全身の筋肉、関節が痛い
check全身がだるい
この3つが出た場合、無理せずに病院に行きましょう。
流行時期の11月~3月までの間に急に38℃以上の熱が出たら、インフルエンザとみて間違いないでしょう。
インフルエンザには市販薬では手に負えないものも多いです。
肺炎や脳炎(インフルエンザ脳炎)などを合併して重症化することもあります。
適切な処方をしてもらった方が治りが早いです。
また、大人が注意すべき子供の症状として、
- 呼吸が速い
- 息苦しそう
- 顔色が悪い
- 嘔吐や下痢が続く
- 落着きがない、遊ばない、反応が鈍い
- 風邪の症状が長引いていて悪化してきた
- 熱が下がらない
インフルエンザの症状が出たときの対処法
まず病院行くことと、人に感染させないことです。
症状が出たら
- 周囲に感染させること無く、マスクをして病院に行きましょう。
- 診察を受け、医師の指示にしたがった治療をしましょう。
- 家に戻ったら安静にして十分な休養をとりましょう。
- 眠時間を長く取りましょう。
- 水分をたくさん摂りましょう。
- 人混みや繁華街への外出を控えましょう。
- 職場や学校に無理して行かないようにしましょう。
家族が感染しないために
患者は
咳やくしゃみで、家族に二次感染させないために不織布製マスクを着用しましょう。
家族は
- できれば患者と別の部屋で過ごしましょう。
- 患者と接するときは、必ずマスクを着用しましょう。
- 患者に接したあとは、面倒でも必ずうがいと手洗いをしましょう。
別の部屋で過ごすことはもちろんですが、病院で予防のための薬を処方してもらうことも有効です。
かかりつけの医師に相談してみましょう。
熱がさがってから
発熱などの症状がなくなってからも、しばらくは感染力が続く可能性があります。
学校保健安全法では
インフルエンザの出席停止期間は、従前、「解熱した後二日を経過するまで」としてきたところであるが、昨今、抗インフルエンザウイルス薬の投与により発熱などの指標となる症状が早期に軽減し、ウイルス排出がまだ十分に減少していない段階でも解熱してしまう状況が生じており、解熱のみを基準にした出席停止期間では、感染症のまん延予防という目的が達成できないおそれがある。
そのため、「発症後五日を経過した後になるとウイルスがほとんど検出されなくなる」という実験・臨床研究における報告がなされていることを踏まえ、出席停止期間を「発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日を経過するまで」と改めることとする。なお、「発症」とは、発熱を目安とする。
ただし、幼稚園に通う幼児については、低年齢者ほどウイルス排出が長期に及ぶという医学的知見も一部でみられることを踏まえ、同様に低年齢者が通う施設である保育所について定められた「保育所における感染症対策ガイドライン」(平成21年8月厚生労働省)に倣い、「発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後三日を経過するまで」とすることとする。
とされています。
結構ちゃんと設定されています。
それほど甘く見ない方がいいのです。
昔は、「誰かにうつせば風邪は治る」みたいなことも聞きましたが、インフルエンザは、風邪の症状もあるとはいえ別物です。
合併症で命に関わる問題になります。周囲に重症患者を作り出してはいけないのです。
感染力があるとされている期間、
発症後5日を経過し、熱が下がって2日間は外出を控えましょう。
まとめ
インフルエンザは、発症から48時間以内に、適切な抗インフルエンザ薬を服用することで早期回復が見込まれます。
「流行時期の38℃越えの急な発熱」の場合、早退して家で休む前に、病院寄って診察受けてから帰りましょう。家に着いてから悪化することも十分考えられます。動けるうちに、処方してもらうことをおすすめします。
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