親も知らない親知らず。抜いた方が良いモノのか、放って置いても良いモノなのか?
少しネットで検索してみると、痛い。腫れる。手術レベルの話。恐ろし気な内容ばかりが目につきます。
当時通っていた歯医者には、現状だと口腔外科に行かなきゃダメかなと言われ、麻酔して歯茎を切開してなど、説明を聞くだけで「うわぁ、聞いてるだけですでに痛い。これは何か実害出るまで放置しよう」。
そう思い、1年半に渡り放置し続けたワタシが歯周病に侵され、親知らずを抜くに至った体験です。
親知らずと歯周病の関係
親知らずが生えてきてしまった場合、最も注意が必要なのは歯周病です。
親知らずが通常生えている歯にかぶさる様に生えてきてしまうと、歯ブラシが届きにくくなってしまう為に、歯周病の原因となるプラーク(歯垢)を除去する事が難しくなります。
そうなると歯石も出来やすくなる為、ますます歯周病が進みやすくなってしまいます。
初めの歯医者さんでの診断で口腔外科で抜かなければダメと言われた通り、ワタシの親知らずはほんの少しだけしか姿を見せておらず、歯磨きをする際も気を付けていれば、磨けない事も無い程度でした。
歯磨きさえ丁寧にしていれば、聞くだけで実に恐ろしい処置をしなくても済むのだと思ったワタシは、それは必死に歯磨きしたものです。
ここで気を付けなければいけなかったのは、親知らずの状態は変化するという事です。
ワタシの親知らずは右の一番奥の歯の外側に顔を出していました。
親知らずがずんずん成長している事にも気が付かず、ワタシは歯磨きを頑張っていたのです。
その部分が腫れたりする事はあるものの、生活に影響の出るほど痛む訳でもありません。
まぁ大丈夫かな?
別に良いかな?
なかなか歯医者に通う時間も作れないし。
などといった理由で放置し続けたのです。
親知らずにやられた歯周病の治療することにしました
転機が訪れたのは、娘に買い与えたハイチュウを1つ失敬した際の事です。
銀歯キラーと呼ばれるハイチュウはモノの見事にワタシの銀歯を外してしまったのです。
「あちゃあ、さすがに銀歯が取れたままは良くないよな」
そう思ったワタシは歯医者さんに行こうと決めました。
「そうだ、ついでに奥歯の歯茎の腫れもあるし相談してみよう」
と相談した結果・・・。
「これは相当歯周病が進んでますね。骨も溶けてしまっているので、完治は難しいです。」
ドギャーーーーン!!!
何故だ?
歯磨きッッ!!
奥の歯は特に丁寧に磨いてきたはず・・・。それが何故?
この部分が先程述べた、親知らずの状態は変化するという事だったのです。
1番奥歯のさらに外側という位置で、目視で確認する事は余程の決意で見てやろうと思わない限り、見られる位置にはありませんでした。
そしてワタシはそうしなかった。
その間に親知らずは奥歯に完全にかぶさる程にまで顔を出していたのです。
その為、通常生えている奥歯と親知らずの間をキレイに歯磨きする事が出来ず、歯周病が進行してしまっていたのです。
ここで歯医者さんに聞いた、その親知らず抜くべきか、放置して良いものか。
抜かなくても良い場合
親知らずが通常の歯並びと同じ様にキレイに生えてきた場合は抜く必要は無いそうです。
親知らずは通常、顎の骨格からはみ出してしまい、横向きや斜めに生えてきてしまいます。
その為、親知らずが歯茎や他の歯にかぶさってしまうと、歯周病や口臭の原因となってしまいます。
親知らずの前の歯が大きな虫歯であったり、神経を抜いてしまっている場合もその歯を抜いてしまい、代わりに親知らずを利用出来ないか検討対象になります。
また親知らずが顎の深い部分にあり、今後影響の出ないであろうという場合も抜かずに放置して大丈夫です。
抜いた方が良い場合
親知らずが横向きや斜めに生えてきている場合は抜いたほうがいいです。これは親知らずの周辺の歯は虫歯や歯周病になりやすい為です。
まさにワタシの事ですが・・・。
何度もいいますが、親知らずの状況は変化していきます。親知らずが生えてきたと解った場合、少なくとも半年に1度は歯医者さんでの定期健診を受けるべきです。
親知らずが表面に顔を出していない場合でも、親知らずのある部分に腫れや痛みが続く場合は抜くべきです。
表面に出ていない親知らずの場合、口腔外科での施術が必要になる場合があります。
親知らずが表面に出ていない場合の他にも、親知らずは退化している歯の為、歯の形も通常と違い根の方が曲がったりしている場合があります。
そうなると歯茎の骨などに引っかかってしまい普通に抜く事は出来ない為、ハンマーで叩き割って除去する、歯茎を切開して除去するなどの方法になる場合もあります。
親知らずあるあるの痛い、大変な方のパターンです。
ワタシもこの為にためらっていましたが、本当に恐ろしいのは親知らずが原因で、周りの健康な歯まで使い物にならなくなる事です。
施術の為に痛い思いをする事もあるでしょう。顔が腫れる事もまま有る事実です。
ただ歯周病で通常の歯までダメになってしまうという事実はワタシを愕然とさせました。
そこまで進行してしまうと、保険適用の範囲での施術は非常に難しくなります。
ほぼ無理です。
インプラント(人工的に作製した器官・組織の代替物。または,それを埋め込むこと)などの施術をした場合、20万30万使ってしまうのが当たり前になってしまいます。
歯周病が進行し過ぎてしまった場合、インプラントすら難しくなってしまいます。現状生き残っている、歯や骨を利用する事が前提となっている為です。それらが残っていない場合、人工的に土台となる骨を作らなければならない為、施術の費用はかさんでしまいます。
ワタシは「やらかした、これはうん10万単位のやつだ」そう観念しました。
親知らずにやられた歯周病の治療って痛い?
歯周病が進行している事に衝撃を受けたワタシは親知らずを抜く事を決意しました。
歯周病の治療の為にはまずは邪魔な親知らずを抜く必要があったからです。
痛いだの怖いだの言っている場合ではありません。
以前言われていたので、口腔外科で抜かなければなりませんか?と質問したところ、今ならここで抜けますよと。
そうです。何度も言いますが親知らずの状態は変化するのです。
その為に歯周病を誘発させてしまいましたが、抜く事に関しては難易度が下がっていたのです。
それでも親知らずを抜きに行く日は、やっぱり多少は痛いのかな?腫れるのかな?と不安な気持ちでした。
結果から言うと、ワタシの場合2秒で抜けました。
思わず、マジで?と言ってしまう程あっさりと終了。
抜いた後も顔の腫れなどはありませんでした。
ちょっと気分を害する恐れがありますのでボカしております。
一応クリックでボカシ取れますが、無理に見ないでスルーして下さい。
多少抜いた部分の歯茎は痛みますが、我慢するレベルでもありません。
あぁ、痛いな位のレベルで生活に支障は出ませんでした。
問題の歯周病の治療も、まだこれならギリギリ改善とまでは行かなくとも現状維持出来るかも知れないという事で、抗生剤を歯茎に詰め込まれています。よく言われる、歯周ポケットという部分です。
歯周病が進むと歯と歯茎の間に隙間が出来てしまいます。その部分に薬剤を埋め込んで、殺菌するという方法です。
これがもう少し進んでしまい、隙間の部分に歯石が出来てしまっている場合は、歯茎を切開してその部分の歯石を取らなければならなくなります。
これ以上歯周病を進行させない為にも、定期的な歯医者さんでの検診を欠かさず続けていくつもりです。
まとめ
親知らずがあると解っても、なかなかすぐに抜いてしまおうなど行動に移すのは億劫なモノです。
仕事や勉学などの都合もあるでしょう。
そこまで痛く無かったりすると、なおさら放置してしまいがちです。
ワタシがハッキリと言えるのは、親知らずがあると知った時点で定期的に検診を受ける事です。まぁ、大丈夫かなという判断が間違っていて、決定的に手遅れになる事もあるからです。
歯医者さんと相談しながら、抜いた方が良いのか、現状維持で良いのか。周りの歯に悪い影響が出ていないか?など踏まえて決めていきましょう。
歯は一生モノです。健康な歯で末永く美味しいモノを食べたいですね。