初めてのキャンプ。キャンプに行くにはまずテントが必要です。
いざテントを買おうと思っても、専門用語や素材の事など解らない事だらけでは選ぶ事が出来ません。
基本的な知識を仕入れて自分にあったテントを選びましょう。
キャンプのテントの用語
テントを購入する際に覚えておいた方がいい用語です。
なんとなく知ってる情報を、確かなものにしておきましょう。
インナーテント、フライシート
テントは2重構造になっていて、インナーテントはテント本体の事です。
フライシートとは、インナーテントを外側から覆うもう一枚の屋根の様なモノです。
フライシートによって雨や霧で雨漏りするのを防ぎます。
また空気の層が出来るので、テント内の気温の変化を抑える効果があります。
通常は雨の多い日本のテントはセットで売られています。
キャノピー
張り出し屋根の事です。フライシートの出入り口の部分が張り出し屋根になるタイプのモノもあります。
雨が降った場合、この下で食事の準備などの活動をする事が出来ます。
グランドシート
テントの下に敷くシートです。ブルーシートなどで代用する事も出来ます。
テント本体の底面の保護、地面からの湿気を抑えテント内の環境を快適に保つ効果があります。
テント本体よりも一回り小さく敷く必要があります。
テントより広く敷いてしまうと、雨が降った際にテントとグランドシートの間に雨水が入ってしまう為、無意味になってしまいます。
インナーマット
テント内に敷くマットの事です。
ウレタン製のモノが多く、これを敷かないと地面の凸凹や砂利や小石の影響を直に受けるのでとても寝られたモノではありません。
確実に用意しましょう。
シーリング加工、シームテープ
テントのフライシートなどにも施されている縫い目を塞ぐ加工の事です。。
浸水を防ぐ為にシームテープという防水用のテープが使われている事が多いです。
スリーブ
テントを設営する際に、ポールを通す為のトンネルになっている部分です。
耐水圧
防水性を数値にしたモノです。数字が大きい程耐水性に優れているといえます。
通常の雨ならば、耐水圧1000mlあれば充分対応する事が可能です。
テントサイト
テントを設置する場所の事です。
フロントドアパネル
ファスナーで開閉出来るテントの出入り口の事です。虫の侵入を防ぐ為のメッシュパネルと二重構造になっているモノが一般的です。
ペグ
テントを設営する際にロープを固定する杭の事です。
最初にテントを購入した際に付属されるペグはプラペグと呼ばれるプラスチック製のモノやアルミ製のモノである事が多く、これらは折れたり曲がったりといったトラブルが起きやすいので、ペグを打つ為のハンマー(こちらも付属のモノはしょぼい為)と併せてスチールペグやネイルペグといった種類の強度の強いペグを追加で準備しておくと安心です。
ベンチレーター
内部と外部の空気を入れ換える為の換気口の事です。
虫などの侵入を防ぐためにメッシュ加工になっており、雨を防ぐために拭き流し型のモノもあります。
この部分の構造がしっかりしていないテントは、特に夏は熱がこもりやすくなってしまうので気を付けたい部分です。
ポール
テントを設営する際の骨組みになる部分の事です。
FRP(強化プラスチック)やジュラルミン、スチール、アルミなどの素材が用いられます。
ポールの中には伸縮性のあるコードが入っており、ポールが抜けてしまわない仕組みになっています。
キャンプのテントの種類
テントにもいくつか種類があります。
種類によって構造や重量が変わるので用途に合わせて、テントの特性を活かしましょう。
一般的な所ではこの様なテントがあります。
ドーム型テント
テントの定番といえるドーム型テント。
定番だけあって、様々なバリエーションが用意されているので大きさなど自分にあったモノが見つける事が出来るでしょう。
メリット
ドーム型テントのメリットは収納がコンパクトで持ち運びがしやすい事です。
製品にもよりますが、現在販売されているモノはコンパクトに収まるので余計な荷物を抑えたい時などに役に立ちます。
また設営する場所をあまり選ばずに済むというのもメリットとして挙げられます。
設営自体も比較的簡単なので慣れれば10分程度で設営する事が可能です。
形状的に丸いフォルムをしているので横からの風を上手く逃がすことが出来、比較的風にも強いとされていますが近年のキャンプ用ドーム型テントは大型化が進んでおり、背が高いドーム型テントになると、この限りではありません。
デメリット
ドーム型テントのデメリットとなるのは居住性です。
構造が半円形になっている為、居住スペースの端の方は必然的に高さを確保することが出来ません。
天井の低さによって圧迫感を感じる事もあります。
さらにリビングスペース(食事のw準備や食事が出来るスペース)を設けるにはタープと呼ばれる屋根の様な部分も必要となります。
タープについては詳しくこちらを参照
キャンプのタープ いらないんじゃね? 種類と選び方
また夏場など暑い時期はテント内が非常に暑くなりやすいので、夏のキャンプをメインに考えている場合は先程テント用語で紹介したベンチレーションがしっかりしたタイプのテントを選ぶことをおすすめします。
ツールームテント・オールインワンテント
上記したドーム型テントにリビングスペースが追加された、もしくは一体化しているタイプのテントのことを言います。
「ツールームテント」や「オールインワンテント」、「ハイブリッドテント」、「ロッジドーム型テント」などの呼ばれ方をしますが同一の形状です。
ドーム型テントなどについている小さな前室とは違い、屋根のついた広々としたリビングスペースを確保出来るので、急な天候の変化にも対してもドーム型に比べて対応しやすいと言えます。
メリット
ツールームテント・オールインワンテントの大きなメリットは、広々としたリビングスペースを確保出来る事です。
サイズの大きいタイプのテントを選べばタープも不要でリビングスペースで調理や食事などを楽しむことが出来ます。
完全にクローズできるタイプのモノだと急な大雨にも対応する事が出来ます。
また、ある程度の寒さもしのげるので寒い時期でも快適に過ごすことができる点も大きなメリットの一つとなっています。
デメリット
やはり2つのスペースを作るタイプのテントの為、収納時の状態でかなりかさばってしまいます。
またキャンプ初心者だと設営が多少難しく手間取ってしまう可能性が高いです。
キャンプ場によってはテントを設営する区画が制限されている事もあるので、その範囲に収まらない事もあるかも知れません。
キャンプ場の下調べが必須となります。
ワンポールテント
最近野外フェスなどで見かける事が多くなってきた、見た目がちょっとオシャレな円錐形のテントです。
メーカーによってデザインも様々あり、ティピーテントやモノポールテントとも呼ばれます。
メリット
ワンポールテント最大のメリットは、他のテントに比べ重量が軽い事、収納時のサイズもかなり小さくなる事です。
1~2人など少人数でのツーリングキャンプなどで重宝するでしょう。
4~5人用など大きなサイズのモノもありますが、当然サイズに比例して重量も大きくなります。
デメリット
ワンポールテントのデメリットは、その形状からテントの中に入った時に圧迫感を感じる可能性がある事、テントの中心にポールがあるのでどうしても居住空間が狭くなってしまう事です。
設計自体は単純なので、設営もさほど難しくはありませんがペグをしっかり打つ事が出来ないと、テントの強度が安定しません。
テントの設営が全くの初心者の場合は苦労するかも知れません。
ロッジ型テント
その名の通りロッジ、小屋の様な形状のテントです。
メリット
ロッジ型テント最大のメリットは、他のテントと比べても際立つ居住性の高さです。
側面は直角に近い角度でデッドスペースがほとんどありません。
天井も高くなっているので大人でも余裕で立って移動する事が出来ます。
側面部分を屋根の様に張り出す事が出来るタイプのモノもあり、別でタープを用意したり設営する必要も無く広々としたリビングスペースを確保する事が出来るので、比較的大人数でのキャンプも充分楽しむ事が出来ます。
設営の難易度も種類にもよりますが、そこまで難しいモノではありません。
デメリット
ロッジ型テントのデメリットは大きさ、重量です。
テントの設営場所まで車を乗りつける事が出来ないキャンプ場の場合相当の重労働になります。
ツールームテント・オールインワンテントと同じく、設営範囲がかなり広くなるタイプのテントなので区画が制限されているキャンプ場でははみ出してしまう可能性があるので、キャンプ場の下調べは必須です。
キャンプのテントの選び方
テントを購入する際の選ぶ基準は、まずは大きさ。
表示されている使用人数通りで選ぶとギリギリの大きさの事もあるので、実際使用する人数プラス1人分大きなサイズを選ぶ事をおすすめします。
ツーリングなどで単独キャンプの場合は、ワンポールテントの様に重量の軽いモノ、設営が1人でも出来る様な簡単なモノを選ぶと良いでしょう。
家族でキャンプなど3~4人位のキャンプな場合は、ドーム型テントやツールームテント・オールインワンテントを選ぶと良いでしょう。
この辺りはキャンプをどのように楽しむかという人それぞれ違いが出る所ですが、やはりテントの他にタープを別に設営して、就寝する為のスペースと食事などをする為の生活スペースを作った方が広々とした空間で快適に過ごす事が可能です。
初めてキャンプに出掛けるという場合は、一番スタンダードなドーム型テントから始める事をおすすめします。
極端なメリット、デメリットが少なくある程度柔軟に対応する事が可能だからです。
設営の手順にもなれ、自分なりのキャンプスタイルがある程度出来上がってから、必要に応じて自分にあったテントを選びましょう。
テントの種類だけでなく、素材も選ぶ基準と言えます。
テントの素材で大きな部分は、骨組みになる部分の素材とインナーテント、フライシートの素材です。
骨組みの部分は
- 鉄 強度はあるが重い
- グラスファイバ- 軽いが強度はいまいち
- ジュラルミン 強度もあり重量も軽い
などが現状では主に使われている素材です。
これらを骨組みの部分によって使い分けている場合もあります。
値段の張るテントはやはり、軽く強度もあるジュラルミン素材が多く使われています。
お財布と相談が必要です。
インナーテント、フライシートの素材はナイロンやポリエステル製のモノがほとんどです。
あまり安価なモノだとブルーシートの様な材質のモノもあり、防水性や耐久性に難がある可能性もあるので注意しましょう。
登山、冬山用にゴアテックス製のモノもありますが高価ですし、一般的にキャンプを楽しむレベルでは必要無いです。
先程、テント用語の中でも説明しましたが耐水圧が1000mlあれば充分雨を防ぐ事が出来ます。
耐水圧が高い事は通気性の悪化に繋がるので、必要以上に耐水圧の高いモノを選ぶ事はおすすめしません。
まとめ
初めてのキャンプ、テントの購入となると過剰に準備してしまいたくなります(笑)
まずは最低、困る事の無い範囲のテントからキャンプを始めてみましょう。
その中でノウハウを培っていくのもキャンプの大きな楽しみです。
セットでバーベキューもどうぞ
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