電力自由化が始まります。こういう大きく生活が変わることって、難しく言われると入ってこないです。「電力自由化」。簡単な漢字ですが、5文字連続漢字だとめんどくさそうな印象です。
しかし、知っておかないと損する可能性もあります。ざっくり、ポイントを知っておきましょう。
電力自由化をわかりやすく
ざっくり説明です。
電力自由化とは
これまでは、お住まいの地域の大手電力会社からしか電力が買えませんでした。
電力を得るためには、地域の大手電力会社一択でした。
これが法律改正で2016年4月から、今までの大手電力会社だけではなく、様々な会社が電力を販売できるようになります。
消費者は、電気以外のサービスとのセット割引や、ライフスタイルに合わせたサービスなどから、選択することができるようになります。
変更手続き
電力自由化後も送電網は今までと同じです。そのため、選んだ電力会社に申し込みをするだけで切り替えができます。
今の電力会社に連絡の必要もありません。
電力会社を変えたら工事とかあるの?
送電網が同じなので、開通工事は必要ありません。
場合によって、スマートメーターの設置が必要になりますが、その際に立ち会う必要もなく、無料で設置されます。
停電の心配は?
これも送電網が今までと同じなので、心配ない仕組みになっています。切り替えの際はもちろん、万が一新しく契約した電力会社の発電が不足しても、地域の電力会社がバックアップ供給することになっています。但し、スマートメーターを設置する場合、5分程度の停電があることがあります。
切り替え完了後は、仮に太陽光発電で日照時間が不足した場合でも、供給が不安定になることはありません。発電設備に異常が起こっても大丈夫です。
会社によって電気の品質って違うの?
同じです。送電網が同じものなので、安定的に送られます。
契約した会社によって電気が通りにくいとか、途切れ途切れだとかは無いです。
新しく契約した会社が倒産することってないの?
電力小売り事業者は、国の審査を受けて、責任をもって電気が販売できると認定され登録されます。
万が一、倒産、撤退した場合も、電気の供給が受けられるように、地域の電力会社がセーフティーネットとしてフォローすることが義務付けられています。2020年3月までは地域の電力会社が助けてくれます。
電気代安くなるの?
安くなる可能性はあります。電力自由化をしたイギリスでは値上がりしたようですが、日本では現在の規制料金を残しての設定なので、イギリスのようにはならないと言われています。
電気代は変わらなくても、様々なサービスで光熱費が下がることは大いに考えられます。
NTTが民営化になって、通信が自由化されて、通信会社を選べるようになりました。
通信自由化の際には、各社の設備によって回線速度が違うなど、品質に差がありました。
今回の電気の自由化は、既存の設備を使うので、品質が一緒です。
部屋の配線も換えること無く、切り替えることができます。
この部分が大きく違います。
今安定していて問題が無いからといって何もしないことは、タダで貰えるサービスを受け取れない可能性があるのです。
2016年1月から電力会社を切り替える先行予約が開始されます。
電力会社によって、電力供給地域が異なります。
どこと契約できるのかを確認して、どんな契約になるのかをシュミレーションしてみることが必要です。
電力自由化 集合住宅の場合
集合住宅の場合、建物の設備の状態を確認する必要があります。
通常のマンションは、各戸に低圧の電気が引かれていることが多いので、契約も個別なことが多いです。
個別に契約している場合は、自由に電力会社を選ぶことが可能です。
大規模なタワーマンションなどによっては、建物全体で一括受電しているところもあります。その場合、電力自由化で得られるメリットは少ないです。
まずは、個別契約なのか、一括受電なのかの確認をしてみましょう。
個別契約の場合、
- 電気料金で選ぶのか
- ライフスタイルに合った料金プランで選ぶのか
- セット料金でのお得具合で選ぶのか
- 発電方法で選ぶのか
じっくり検討しましょう。
電力自由化 セット割を考える
電気料金自体が安くなるというのも、新しい契約先を考えるポイントですが、他にも考えられることはあります。
pointサポート地域の電力会社のバックアップがあって、供給が途切れることは無いとはいえ、万が一の場合のサポート、サポートセンターの体制などもポイントになります。
point発電方法供給されて使用する電力の品質は一緒です。しかし、発電方法は違います。電気が出来上がる方法が違います。電気を作るために、環境に負荷がかかったり、危険を伴っていたりすることもあります。もし仮に、すべての人が安全な発電方法で作られた電力を選んだ場合、そうでないものは淘汰されるかもしれません。地球と未来に対する負担が減らせるという考えもあります。
pointセット割注目は、様々なサービスと電気がセットになったプランです。ここを本線に考える人はたくさんいるはずです。
各種ポイントカードや、通信費とのセット割で付加価値を付けているものが続々と発表されています。
我が家は賃貸マンションです。
2年毎に部屋の更新があります。
新しい契約先を考える際に、部屋の更新のことも考える必要があります。
サービスによっては、最低契約年数があって、途中解約は違約金発生というものもよくあります。
どんなサービスとの組み合わせでも、契約期間と違約金には注意が必要です。
また先日、我が家ではプロバイダーを変更しました。
その際に担当の人に聞いた話だと、通信業界では、
「お得に携帯会社を乗り換えるなら、このタイミングが最後かも」
という話もあるとのことでした。
うまく切り替えると、携帯代が大幅に安くなるらしいです。
総務省が2016年12月に、携帯料金引き下げや販売奨励金の適正化を要請したことを受けて、料金プランに動きが出る時期でもあります。電力自由化と合わせて、携帯電話会社の乗り換えも視野に入れていい時期と言えそうです。
いつも以上に情報に敏感になっておきたいものです。
比較サイト、いくつかチェックしておきましょう。
http://kakaku.com/energy/
まとめ
このような動きがある際に、損するのはお年寄りです。
教えてもらわないと動かないお年寄りはたくさんいます。
真実を教えないことって、結果を見ると嘘を教えているようなもんです。
安くなる可能性があるかどうか、情報がスッと入ってくる若者が、田舎の実家のお年寄りのシュミレーションをしてあげましょう。