一人暮らしを始めたとき、母ちゃんにもばあちゃんにも、親戚のおばちゃんにも言われた事は、「野菜を食べなさい」でした。オッケーオッケーなんて思っておきながら、全然食べていませんでした。若い頃から一人暮らしを始めるのって、男が自立するためには必要だと思います。ただ、その頃の自分のことを考えると、バカだったなぁと思います。
一人暮らしの食費を節約 男の作戦
数十年前、一人暮らしをしている仲間とよく話をしていたのは、
「とりあえず米5キロ」
というのが、給料が入った日の合言葉でした。
若い男の一人暮らしし始めの頃は、何かと生活感覚がずれていたりします。
今までの生活スタイルが変わって、細々対応しているうちに結構お金を使ってしまっていることがありました。
環境によっては、突然食事や飲み会に参加することもありますし、仕事や遊びで会食せざるを得ないこともあります。
また、その誘いにすぐさま反応できるのも一人暮らしの楽しいところなので、軸足がそっち側に乗っかってしまう時期もよくあります。フットワーク良く遊びに行けるのが、一人暮らしの楽しいところという感覚があったので、お金さえあれば、まずは遊ぶ事を考えていました。
そんな遊びっぱなしで暮らしていけるはずもなく、毎月お金が足りなくなります。前半遊びすぎると、後半は動きの少ない小動物です。各方面からのお誘いにも顔を出せず…という状態になります。
最悪、最後の5日間は飲まず食わずの生活なんてこともありました。
また環境が良くなかったのか、周りにもそういう人たちが結構いたもので、それほど自分の馬鹿さ加減に気がつかないでいました。
そんな生活を繰り返しているうちにたどり着いた格言が、
「とりあえず米5キロ、できれば無洗米」
です。
米5キロを給料日に買っておけば、前半豪遊してお金がなくなろうが、ライスだけは食べられる。
調味料あれば、なんとかなる。
- マヨネーズ
- 焼肉のタレ
- 醤油
- ラー油
今考えると、呆れてしまう作戦ですが、それなりに学習はしました。
5キロの米の減り具合で、
「今月、外食多すぎかもなぁ」
「今月結構減りが早いなぁ。そういえばなんかお金残ってるな」
という指標になりました。
しっかりとお金の計算ができて、生活力高めで一人暮らしを始める人には、笑われてしまう話ですが、ちょっと心配なまま一人暮らしデビューしてしまう人には、やっぱり声をかけてしまいます。
「とりあえず米5キロ、できれば無洗米」と。
まぁ炊飯器があればの話ですけれど。
一人暮らしの食費を節約 自炊なし
スーパーの惣菜半額狙いが、強い味方になってくれました。
一人暮らしをしているにもかかわらず、自炊したくない人っています。
周りに多かったのは、自炊するぞーと言って一人暮らしを始めて、3ヶ月に1回位しかしないという人です。
それか、料理するのは問題ないけれど、食器洗いが大嫌いという人も多かったです。
その食器洗いがダメ派でした。
見えてるお皿は全部使って、台所に溜めっぱなしという感じです。
一人暮らしし始めの頃は、2年に1回ぐらいお袋の家庭訪問がありました。
台所の食器の山を見て、
「食器があるからこうなるんだな」
と、ため息をついた後、食器の3分の2ほどを実家に送ってしまいました。
無理やり短いサイクルで洗い物をする環境にされてしまいました(笑)
そうなってくると、自然と自炊しなくなります。
そこで強い味方になってくれたのが、閉店間際のスーパーの惣菜です。売れ残っても困るので、閉店間際に30%50%と割引になる惣菜です。
当時住んでいた街のスーパー3店舗の、値下げシールが貼られる時間帯を掴んでおき、帰宅時間に合わせてスーパーを選んでいました。
しばらく外食の予定がない時期に、よくやっていた作戦は、
point1日目惣菜A、惣菜B、惣菜Cを購入
惣菜Bと惣菜Cは半分残す point2日目
惣菜D、惣菜Eを購入
残しておいた惣菜Bと惣菜Cと、惣菜Dと惣菜Eを半分残す point3日目
惣菜F、惣菜Gを購入
残しておいた惣菜Dと惣菜Eと、惣菜Fと惣菜Gを半分残す
こんなローテーションで晩ご飯にしてました。
種類をたくさん食べることで、栄養のバランスに気を使ってる気でいました。
サラダは買ってないくせに…。
近所の安く買えるスーパー、おさえておきましょう。
一人暮らしの食費を節約 栄養は意識すべし
食費を節約することに意識が行き過ぎて、体を壊しては節約の意味がないです。
食費を削ってせっかく貯めたお金は、病院に治療費として支払われることになります。
食事をガソリン補給ぐらいにしか思っていない人っています。
とりあえずお腹がいっぱいになれば、まぁいいかってタイプの人です。
そのタイプの一人暮らしの栄養面って、偏ってしまうのがデフォルトです。一人暮らしですべての面で制御されなくなるので、当然食事面でも制御が効きません。とりあえず食べたい物から食べて、お腹いっぱいになってを繰り返してしまいがちです。
コンソメ味のポテトチップスが大好きでした。
たまにのりしお味にも手を出していましたが、コンソメ味が軸でした。
一人暮らしをしていた彼の晩ご飯は、いつしかビールとポテトチップスになりました。
毎晩ビールとポテトチップスだけという晩ご飯でした。
20日間ほど続いたある日、体中にじんましんが出て病院に行きました。
栄養失調でした。
給料日までの9日間を、インスタントラーメンで過ごさなければいけなくなりました。
7日目、料理番組を見ていると、口によだれが溜まっている自分に気が付きます。
8日目、フラフラになった彼は、出勤前に自宅アパートの階段から転げ落ち、あばらにヒビがはいります。
極端な2つの例を挙げましたが、身近にあった実話です。絶対一人暮らししちゃいけないような人が、一人暮らししたがるものです。
自分は体を壊すようなことはしない。絶対大丈夫だと思っていても、節約しようとすると最初に削れると思ってしまうのが食費です。
暮らしていくために節約は大事なことですが、すべての基本は身体です。健康です。
健康な身体ありきでの節約です。
節約するのにも、栄養のバランスは意識するべきです。
食事に「野菜ジュースを飲む」と言う事を取り入れるだけでも違います。そのうち、納豆やもやしという安くて栄養価の高いものを取り入れるようになり、自炊に目覚める日が来ます。そこから、食費節約の本当の勝負が始まります。
食費の節約は、健康とセットでなければ意味がないのです。
まとめ
世の中うまくできていまして、こういうアホな男には女子力が高い女性が味方になってくれたりします。そのおかげで何十年か後には、料理も好きになって、食器洗いも苦じゃなくなってたりします。あれだけ野菜を食べていなかったのに、サラダから食べ始める人になってたりします。
人間は変化することができる動物です。
アホな時期があった方が、変化するとまともになります。
一人暮らしは、絶対自分のためになります。一人暮らしやったことある人って面白いです。体に気をつけて楽しんでください。