宗教の勧誘 一人暮らしが体験した手口 断り方うまくいった言葉

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kanyuu201603

一人暮らしを始めた当初から、チャイムが鳴ってもドアをノックされても、ちゃんとドアチェーンをかけて対応していました。なのでセールスマンや宗教の勧誘は、「結構デース」で対応していませんでした。
一度だけ、がっつり宗教へのお誘いを受けたことがあります。これから一人暮らしを始める人たちの役に立つかもしれないので、体験談を書いておきます。もう15年くらい前の話です。

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宗教の勧誘 一人暮らしの部屋に鳴り響く電話

東北のとある県から、東京で一人暮らしを始めて10数年経った頃でしょうか。

久々に家の電話が鳴りました。

もう携帯電話があるから家電話いいかなと思っていた時期で、着信音を聴くのも久しぶりでした。家に電話をかけてくるといえば、実家のおふくろくらいだったので、何の警戒もなく電話に出ました

「こんにちは はじめまして 私〇〇高校出身の✕✕と申します。」

同じ高校の後輩という人でした。
とは言え、5歳位年下とのことで、知らない名前でした。

「はい。」

「実は最近東京に出てきまして、卒業名簿を見て同じ高校の出身者で、東京に住んでいる人いないかなぁって電話させてもらいました。」

という入り方で、いついつ高校を卒業して、大学に入って、卒業して東京で就職したと。
そんな流れの話を、時折懐かしい訛りを織り交ぜながら話し始めました。

久しぶりに訛りを聞いたのもあったのでしょう。なんだか知らない後輩と話が弾んでしまいました。

一通りお互いの身の上話をし終わった辺りで、

「今度、会いませんか?情報交換とかできれば嬉しいです。」
という話になりました。

ああ、東京に出てきて寂しくなる頃だよなぁ。田舎の人と話したくなる気持ちわかるなぁ。
なんてことも感じながら、じゃあ、ご飯でもということになりました。

来週の土曜日、晩ご飯食べましょう。
車があるので近くまで来るということになりました。

車で来るなら、ファミレスでいいかい?なんて話しながら、自分の一人暮らしデビューのあたりのことを思い出したりしていました。


宗教の勧誘 手口だとは気づかず

約束の土曜日。

昼間友達に誘われて競馬に行き、友達のおかげでちょこっと儲かりました。

これは夜の食事代、一人暮らし歴の長い先輩がご馳走してあげられるななんて思っていました。

夜になり、約束の時間にファミレスに行くと、ちょっと方言まじりで、

「 ◯◯さんですか?」
と声をかけられました。

身長が175センチぐらいのスッとした若者で、人間の種類を4種類位に分けると確実に色男グループに入る顔立ちでした。

「はじめまして、〇〇君?」
「そうです。よろしくお願いします。」

というやりとりをすぐ傍で見ている、おそらく40代後半の小太りのおじさん。

どう見ても後輩では無い。という事は知り合いの同じ高校の先輩か?などと思っていると、

「今日は知り合いの方を連れてきました。」

「あー、そう」



ファミレスのボックス席。

奥の席にワタシ、出られないように後輩。対面に小太りのおじさんという席順で座り、食事のメニューを広げました。

「今日は可愛い後輩と仲良くなれるかもしれないから、ご馳走するよ。」
と言うと、

「実はちょっと待ってる間に少し食べてしまったんです。あんまりお腹すいてないんですよね。」

「?」

食事と言ってファミレスに来たんじゃなかったっけ?と思いつつ、

「そうなんだ、じゃあみんなでつまめるような物頼もうか。」

自分だけハンバーグ定食食べるわけにもいかず、みんなでつまめるメニューに目を通していました。

「お好きなものを注文してください。」
と後輩が言ってきたので、

「いやいや今日はご馳走しようと思ってきたからさ、なんか選んでよ。」

「いやいや、僕たちお腹いっぱいなんで。」

「そう言わないでさぁ、じゃあ、唐揚げとポテトフライとどっちがいい?」

「じゃぁポテトフライで。」

という流れで、ドリンクバーとポテトフライと、あと何か1つ頼みました。



こちらからすれば、後輩君と話したいこともあったのに、小太りのおじさんがいると、話すネタに困るなあなんて考えながら飲み物を取りに行きました。



飲み物と食べ物が揃ったあたりで、後輩君が言いました。

「今日は、おすすめしたいことがありまして…」

と言う口火を切って、そこから主導権を握ったのは、小太りのおじさんでした。

その小太りのおじさんが、ずーっと宗教の話をし始めます。



そういうことかーーーー!

やっと気がつきました。

壮大なフリだったってことです。

宗教のプレゼンをするために、ボスキャラの小太りのおじさんがついてきていたと。

カッコいいスッととした若者の後に、小太りのボスキャラが。



話し始めるまで、何の疑いもなくどんな話をしようかなんて考えていた自分が、なんか悔しくなりました。

すごい残念な気持ちになりました。


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宗教の勧誘 断り方でうまくいった言葉

今となっては、なんて言う宗教だったかも覚えていません。
何百年前に光がバーっとなって、幸せになってみたいなこと言ってた気がします。
そんなような事が書いた新聞みたいなのを、プレゼン資料に目の前に出されました。

小太りのおじさんが放つ、マシンガントークがぽんぽんぽんぽん襲ってきました。



が、

こっちは、ちょっと訛りがある、最近東京に出てきて一人暮らしを始めた高校の後輩に、晩ご飯おごってあげようと思って来ています。

それが、思いもしない小太りのおじさんのプレゼンを聞いているのです。

目の前で。

ちらちらと横目で後輩君の方に目をやると、小太りのおじさんのプレゼンに、うまいこと合いの手を入れるのに必死です。



なんか、田舎者が都会で騙されるみたいな話は、一人暮らしをする際によく聞いた話です。
10年も一人暮らしをしてるベテランが、田舎者の後輩に騙されてファミレスにいるのです。



食事ご馳走して仲良くなろうって気持ちを裏切られた悲しみが、30分

後輩君は、小太りおじさんに操られてるのかなあとか、これで勧誘できたらポイント上がるんだろうなあとか、いくらかもらえる仕組みなのかなあとか、冷静に二人を眺める時間が30分

その間、小太りのおじさんはず~~~っとしゃべり続けています。もちろんこっちは残念な気持ちが一杯で、プレゼンされても全然頭に入って来ず。

無反応の相手にプレゼンする小太りのおじさんのボリュームが上がり、気づくと、周囲のお客さん達も、チラチラこっちを見るようになっていました

どう見ても宗教に勧誘されているのがまるわかりです。急にこっ恥ずかしくなってきました。

この状況に腹が立ってきて、どうしてくれようかと思案すること30分

小太りおじさんもずっとしゃべりっぱなしで、疲れが出てきたんでしょう。
ちょっとした沈黙ができました。

さっきまでは、そこに後輩君が絡んできてフォローするって展開だったのですが、それも来ない沈黙で、ようやくこっちがしゃべり始めました。

  • 宗教に入れば幸せになるよと。
  • 入ると家族みんなが幸せになるよと。
  • 入らないと不幸が起こるよ。

こんな内容だったので、

幸せってなに?
って聞きました。

「そんなに人に勧めるんなら、入って得られた幸せってなに?」
と、後輩君に聞きました。

「いろいろ幸せですよ。タバコもやめられたし…」

と言ってきたので、それを聞いて小太りおじさんに言いました。



「タバコやめられるレベルの幸せならなんとかなるんでいいです。」

小太りおじさんは慌てて、もっと大きな幸せがナンタラカンタラと対応してきます。


ちょっとプレゼンにほころびが見えたので、こちらのターンにさせてもらいました。

「そんなレベルの幸せじゃあなあー。確実に宝くじ当たるレベルじゃないとなあ。貴重な時間もとられるんでしょ!」

慌てて後輩君が話を遮ってきます。

「勧誘断った友達がいたんですけど、この前事故で亡くなったんですよ」

と、いかにも取ってつけたような話を放り込んできたので、また小太りのおじさんに言いました



「なんでその幸せの光で守ってあげなかったんですか?かわいそうに。ボクの後輩の友達は守って欲しかったなあ」
「後輩の友達も救えないんじゃ、大した力じゃない感じしますね」
「宗教って人類の平和を祈ってるんじゃないの?」
「家族はセーフで友達はアウト?」

小太りのおじさんがずっと喋っている間、こちらはずっと黙ってたんで、元気は有り余ってます。

それなりに反論してきましたが、響くものも無くって感じの小太りのおじさんでした。

とは言え、これぐらいのツッコミに対応するセリフは用意できているようでした。



いつまで続くんだろなって展開になってきたところで、苦し紛れにこちらが言った言葉で、小太りのおじさんがおとなしくなりました。

そのおじさんにこう言いました。

「今こうして勧めてくださってる宗教って、何個目の宗教ですか?

と聞くと、
「もちろん、お導きがあったので、最初ですよ。」

ここを攻めました。



「えっ!ひとつしか知らないのに勧めてるの?」
「これとこれ比べて、ここがスゴイとかそういう訳じゃないの?」
「井の中の蛙のプレゼンってこと?」
「なんか急に説得力無いわー」
「それ、嘘でも2つ目って言ったほうがいいですよ」
「ポテトと唐揚げって聞かれるとポテト選ぶじゃないですか。」
「それ、宗教勧める前にプレゼンの方法考えたほうがいいですよ」
「このやり方じゃ入らないでしょ?」
「ダメダメ、選ばせなきゃ。ポテトか唐揚げか」
「ここじゃない宗教でスゴイのあったらどうすんの?」
「それ見てきてからまた教えてくれないですかね?」

と、プレゼンの仕方をいじりました



そして後輩君に、
「なあ、せっかく騙してファミレスまで連れてきたのに、このプレゼンじゃダメだろ。」
「ボスは選んだほうがいいぞー、下っ端の特権なんだから。」

急におとなしくなった小太りのおじさんの勢いを呼び戻すように、後輩君も必死におすすめポイントをかぶせてきます。
まあ、スカスカ感丸出しで本人にも勢いはなかったです。



「そんなにおすすめなら、最初に言ってくれよ。電話で。」
「騙されてファミレスに来て入る奴いる?まず騙してるんだぞ?」
「騙してまで紹介してくれてありがとうって展開になる?レアだろ?そんな展開。」
「そんな確率低い作戦に、よく踏み切ったなあ。」
「名簿見てっていってたけど、悪いけどオレのクラスの友達には君の名前晒しておくね(^^)」
と優しく語りかけました。



「さ、どう考えてもボクが入ることないですけど、どうします?」

すると、後輩君と小太りのおじさんは目を合わせ、お開きにしましょうと切り出してきました。



冷めたポテトが残っていたので、
「残ってるので、食べて帰りましょう。」
と言うと、
「いえ、もう結構です。」

「あれだけ喋ったんだからお腹も空いたでしょう。2時間以上喋ってましたよ。」
と言うと、
「いえ、いいです。」



まあ、わかります。
プレゼン失敗で落ち込んでいるのわかります。



ただ、こっちは後輩にご馳走して、田舎の訛りトークでもと思ってやってきて、騙されて宗教勧誘されたのです。田舎者の心を弄ばれた感があるのです。しかも後輩だという男が絡んで、虚しい時間を過ごしたのです。プレゼン失敗の悲しみに比べたら、こちらの悲しみのほうが10対0で上です。田舎者の心、傷ついているのです。



最後にひとつスイッチ入れました。

「なに?そちらの宗教は食べ物残してもいいんだ。幼稚園児でも残しちゃダメって知ってますよ。」
「それじゃ幼稚園児も勧誘できないんじゃなですかね?」
「あー、誰かさんの話が長いから、ポテトが冷たいわー。残さないけどね。」
「食べないで帰るんなら、ポテトをチンしてもらえるか聞いてみてもらえます?」

二人は無言であっという間にポテトを食べて、席を立ちました。



会計をしている間、小太りのおじさんはさっさと店を出て行きました。

後輩君はぼそっと、
「ごちそうさまでした」

と聞こえないような小さな声でいいました。

「いきなりあんなオッサン連れてこなきゃ、友達になれたかもしれないのにな。」
「2回目以降にすればいいのに。作戦下手くそすぎるな。君もおじさんも。」
「久しぶりに田舎の言葉聞いて嬉しかったのに、残念だよ。」
「まあ、もう会うことないとは思うけど、君の名前は忘れないわ。」
「要注意人物で晒しておくから、〇〇高校の名簿はもう絶対使うなよ。」

そう言って長い夜が終わりました。

まあ、その名前も、要注意人物として晒すことも、なんて宗教だったかも、2日後には忘れてしまったんですけどね。


まとめ

苦し紛れに言ったセリフからうまくひっくり返せましたが、それが出来なかった場合のことを考えるとゾッとします。
何時までファミレスで引っ張られることになってたんだろうとか、観念しないと帰ってもらえなかったのかなあとか、あとになって思います。今考えれば、後輩君も本当に後輩だったのかも怪しいです。

上手く逃げられたことより、こんな誘導の流れもあるということを知っておいて、苦痛なプレゼンを聞く事のないように注意しましょう。田舎者の一人暮らしは狙いやすいのでしょう。

SNSで、
「自分、後輩っす!今度会いましょう」
って流れがあったら、小太りのおじさんがセットの可能性もあるということを知っておきましょう。

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