背中の右側が痛いと、大事な家族が言い始めました。
1週間以上経っています。ちょっと心配です。多分大丈夫だとは思うのですが、詳しくチェックしてみます。
背中が痛い 右側が痛い
背中の右側が痛い場合、考えられる症状をチェックしておきましょう。
背中の痛みには、
- 筋肉痛
- 背骨の歪み
- むち打ち
- 寝ちがえ
- 内蔵の病気
が、原因として考えられます。
内蔵の病気以外は、たまたま痛みが出た場所が右側だったと考えられます。
筋肉痛
症状
背中の筋肉に負荷がかかったり、緊張が続くだけで、筋肉が凝り固まって、痛みを感じることがあります。
肩こりの症状のように、
- 背中がだるい
- 背中が重い
- 背中に鈍い痛み
- 背中が疼く
などの症状が見られます。
病院でレントゲンや血液検査をして、内蔵もなんともない場合、ほぼ
筋筋膜痛症候群(きんきんまくつうしょうこうぐん)という診断になります。
原因
check筋力不足背中の筋肉量が少ない人や、肩や腰に筋肉量が足りないために、背中に負荷をかけてしまっている人も、ちょっとした負荷で痛めてしまいます。 check運動のし過ぎによる筋肉疲労
運動不足、運動嫌いの人が、荷物を持ち上げるなどの、ちょっとした負荷で痛めてしまいます。 check肩こり、腰痛
肩こりや腰痛があると、痛みをかばおうとして背中に負担がかかります。
肩こりを治すことで、背中の痛みもとれます。 check姿勢が悪い
同じ姿勢や、姿勢が悪い状態を長時間続けてしまうと、背中に負担がかかります。パソコン作業などで、背中を丸めた状態(猫背)は、思っている以上に背筋に負荷がかかっていて、痛めてしまう原因になります。 check冷え
冷え性や、気温の低下による冷えで、背中の血行が悪くなると、筋肉が萎縮して負荷をかけてしまいます。 check更年期障害
ホルモンの減少、バランスを崩すことでも血行が悪くなり、背筋に負荷をかけてしまうことがあります。
治療
軽度なものは、安静にすることです。
湿布を貼るなどして、背中に負担をかけないようにして、筋肉の回復を待ちます。
対策
筋肉量が不足していることで、背中の痛みが慢性的になってしまいます。
ゆっくり、少しずつ運動して、多少の負荷に負けない程度の筋肉をつけましょう。
背骨の歪み、骨折、ヒビ
症状
深呼吸をすると背中が痛い
腰、下半身に痛みやしびれを感じる
原因
外部からの強い衝撃で、背骨、アバラが折れたり潰れたり、ヒビが入ったりすることで痛みを感じます。
カルシウム不足による、
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になると、ちょっとした転倒や、くしゃみなどでも骨折することがあります。
また、背骨が前後、または左右に歪んでいる場合や、背骨の重なり具合や骨盤がズレたりすることで、周辺の筋肉に負荷がかかり、痛みにつながります。
治療
鎮痛剤で痛みを和らげ、患部をコルセットなどで固定して安静にします。
骨が再生するまでに時間がかかる場合もあります。
折れた骨が他に影響を与えている場合などの重症時には、手術が必要になることもあります。
対策
骨折しないように、骨を丈夫にしましょう。
骨を形成するカルシウム、たんぱく質、リンなどを食事で摂取しましょう。
骨は負荷をかけることで強くなります。運動を心がけましょう。
むち打ち
症状
- 首、背中、肩の痛み
- 首が重い
- 腕がしびれる
- めまい、頭痛、耳鳴り、目の痛み、吐き気、食欲不振
原因
むち打ち症は、
頚椎捻挫(けいついねんざ)
外傷性頸部症候群
と呼ばれ、字の通り捻挫です。
自動車事故で発症することが多いですが、スポーツでの事故でもありえます。
治療
事故によるむち打ち症は、数日経ってから症状が出ることが多いです。
症状は様々あるので、発症の可能性がある事故のあとは、必ず整形外科や脳外科の診察を受けましょう。
完治するまでに時間がかかることが多いです。
寝ちがえ
症状
首を動かすと痛い
首の可動域が狭くなる
原因
睡眠中に無理な姿勢で眠ったり、無理な首の動きをしてしまうことで、首の筋肉、周辺の関節に負担がかかり、痛みが出ます。
いわゆる寝違えは、
突発頚項通(とっぱつけいこうつう)といいます。
治療
軽度のものは安静にしていれば数日で治ります。
湿布を貼ったり、テーピングなどで固定することで早く治ります。
激痛が走るほどの痛みの場合、診察を受けましょう。
ここまでは、たまたま痛めた場所が右側という可能性があります。
軽度のものは安静にしていると治るものも多いです。
内蔵の病気
背中の右側の痛みは、肝臓の病気の可能性があります。
モノ言わぬ臓器と呼ばれる肝臓は、血液検査で異常を発見しますが、見つけた時には遅い場合もあります。
モノ言わぬ臓器の数少ないサインが「背中の右側の痛み」だと言われています。
痛みの他に、右の肩甲骨の下あたりが盛り上がってくるのも要注意です。
主な病気の症状
肝炎(かんえん)、急性肝炎 、肝臓がん
- 背中の右側の痛み
- 黄疸(眼球の白目の部分や皮膚が黄色くなる)
- 発熱、吐き気、嘔吐、腹痛、食欲不振など、風邪に似た症状
症状が風邪に似ているため、放置され重症化することがあります。
胆石症(たんせきしょう)、胆嚢炎(たんのうえん)、胆嚢がん、胆管がん
- 背中の右側、右下の痛み
- 黄疸(眼球の白目の部分や皮膚が黄色くなる)
- 吐き気
- 下腹部から右脇腹上部の痛み
- 尿の色が濃くなる
- 白い便が出る
- 下血
これらの症状は注意が必要です。
他にも幾つか判断できるものがあるようです。
背中が痛い原因は内臓の病気?
背中が痛い 1週間続いている
筋肉を痛めている場合は、3,4日あれば回復します。
安静にすることで治るものも多いです。
問題は1週間以上続いている場合。
内蔵に異常がある可能性があります。
厄介なのは、筋肉痛が安静にしていれば治るものが多いのに、内蔵は放置すると手遅れになる場合があるということです。
しかも、風邪のような症状のものあり、もう少し安静にしていれば・・・という気になりがちなところです。
背中が痛くて、1週間経っても回復しないようなら、とりあえず病院に行って診察を受けましょう。
たまたま長引いて、8日で治る筋肉痛だったらそれでいいです。
内蔵がなんともないとわかってから、もう一度安静にしましょう。
重要なのは、モノ言わぬ内蔵の声です。
背中が痛い 病院は何科?
1週間経っても痛みが取れない場合、「内科」で診てもらいましょう。
そこで、必ず出ている症状をすべて伝えましょう。
よくやりがちなのが、聞かれたことだけ答えて、2番目くらいに気になっている症状を伝え忘れるということです。
どんな細かい症状も伝えて、気になる点は答えをもらいましょう。
方法として、
check症状、聞きたいことを紙に書き出す。またはスマホにメモしておく。
check項目の数を覚えておく。
書きだした項目の数を覚えておくことで、同じ数の答えを聞こうとします。
あとで、
「あー。あれ言うの忘れた。」
「あー、あのこと聞いてみようと思ってたんだった。」
ということがなくなります。
症状によっては、「泌尿科」「消化器内科」「外科」で診察を受けるように言われることがあります。
そのためにも、しっかり症状を伝えましょう。
筋肉の痛みの場合や、2,3日しか経っていない痛みの場合、「整形外科」からで大丈夫です。
内蔵に問題がある場合のことを考えて、内科もある病院がいいでしょう。
まとめ
背中の痛みは、放っておけば治るものも多いです。
ただ、多いだけで、危険なものはあります。
1週間続くような痛みは、必ず診察を受けましょう。
隠れているのはモノ言わぬ臓器です。